日本で一番古い鍵について紹介します。日本の歴史の中で一番はじめに鍵が登場するのはおよそ650年、大化の改新の頃のことです。このころ、日本に鍵がやってきたことが予想されています。
現在、大阪府の羽曳野市にある野中寺の野々上遺跡でこの最古の鍵が発掘されています。この遺跡は飛鳥時代から平安時代にかけて集落だった所で、南北に約800メートル、東西には約400メートルにも広がっていたとても大きな集落だったそうです。
遺跡調査によると、この集落は道路で区画されていたことがわかっています。大型の掘立柱建物跡がたくさんみつかっていて、さらに井戸なども見つかっています。これらによって当時の人々の暮らしがだいたい予想することができます。
時や瓦、倭櫃なども見つかりました。そして、これらの中に鍵も混じっていたのです。発見された鍵は海老のような形をしていたことから海老錠と呼ばれています。この海老錠が、現状で日本最古のカギだと言われているのです。
海老錠と同様のものが正倉院に収められています。こちらは唐から伝わったものだということがわかっているそうです。当時の日本は文化が進んでいた唐からいろいろなものを教わっていたのです。この海老錠もきっと等から伝わったものだったのでしょう。海老錠の実物を見たかったら年に一度の正倉院展がチャンスかもしれません。もし公開されるようだったら見に行ってみてください。
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