鎖国が終わって海外の文化が流入してくると国内のカギの状況は一体どのようなものになっていったのでしょうか。
海外のカギは日本で作られていた和錠よりはるかに性能の良いものばかりでした。そうしたものを取り入れて国内でも後を追うように国産品を作っていくことになります。しかし、まだ技術が浅いだけに海外製品の模造品でしかありませんでした。
現在一般的になっているのがシリンダー錠というものですが、このシリンダー錠を最初に国産化したのがゴールというメーカーです。大阪の会社で、現在でも国内トップクラスのメーカーとして第一線にいます。ゴールは様々な「日本で一番最初の鍵」を生み出してきました。
たとえば、昭和30年代に円筒錠の開発に成功します。この円筒錠はまたたく間に日本中に伝わって、現在でも使われています。
高度経済成長期になると、住宅も進化します。庶民の生活水準が格段に高いものとなります。住宅にはカギが使われるのが当たり前になってきました。
そして、女性の社会進出も多くなります。夫婦共働きの家庭が増え、そうした中で「鍵っ子」という言葉が生まれます。親が仕事にいっている間に自分でカギをあけて留守番する子供のことです。核家族化が進んだこともこの「鍵っ子」が生まれる背景にはありました。
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